「丸めたタオルを握らせるとよい」と聞いたけれど、どのくらいの厚さがよいのか。ずっと入れたままでよいのか。身近なものだからこそ、使う目的と、手に合っているかを一度確かめておきたいところです。
この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の診断や治療方法を示すものではありません。体の状態やケアの方法は、担当の医療者にご相談ください。
タオルを添えることと、握る練習は別の話。
タオルは、手のひらに添えるものの候補になることがあります。ただし、どの手にも、どんな入れ方でもよいわけではありません。 医療機関の手の拘縮に関する資料では、指や爪が手のひらへ当たる場面で、丸めた布などを検討する考え方が紹介されています。[1]
ここでの目的は、強く握り続ける訓練とは異なります。「タオルを握れば拘縮が治る」「指が開くようになる」と読み替えることはできません。すでにケア方法を教わっている場合は、その目的と手順を確認してください。
手に何かを添える必要があるのか、何も入れずに過ごす時間をどう取るのかも、人によって違います。まず手の状態を見てもらい、その人に合う使い方を決めることが出発点です。
「入ったから大丈夫」で終わらせない。
手の中に収まっていても、同じ場所を押していたり、湿ったままになっていたりすることがあります。タオルを使うなら、手に入れた瞬間だけでなく、取り外したときも含めて確かめます。
| 見るところ | 相談・確認したいこと |
|---|---|
| 厚みと形 | 無理に指を広げずに添えられるか。端や折り目が一か所に当たっていないか。 |
| 本人の反応 | 痛がる、手を引く、嫌がるなど、入れる前と違う反応はないか。 |
| 皮膚 | 外したときに赤み、傷、押された跡などの変化はないか。 |
| 湿りと手入れ | 汗や洗った後の水分で湿っていないか。清潔で乾いたものに交換できるか。 |
手に装着する保護具の患者向け資料でも、皮膚の確認や清潔、適合の見直しが扱われています。[2] ただし、特定の保護具の使用時間や方法を、そのままタオルや別のグリップへ当てはめることはできません。
避けたいのは、押し込むことと、放っておくこと。
指を強くこじ開けて太いものを入れる、落ちないように自己流できつく固定する、濡れていてもそのままにする。こうした使い方は避けてください。手のケアでは、無理に開かず、洗った後の水分にも気を配ることが案内されています。[1]
「外すとまた握り込むから」と、一日中入れっぱなしにする必要があると決めつけないでください。外してよい時間、皮膚を見るタイミング、夜間の扱いは、担当者に確認する内容です。
赤みや傷、痛みが出た場合は使用を中止し、医療者に相談してください。ずれるから大きくする、痛そうだから小さくする、とその場だけの調整を繰り返すより、手と道具を一緒に見てもらう方が話が具体的になります。
タオルと専用グリップ、どう考えればよい?
比べたいのは、道具の名前より、使う場面です。タオルは身近ですが、巻き方によって形や厚みが変わります。専用グリップも、形が決まっていることだけで、その人に合うとは限りません。
- 介助する人が変わっても、同じ位置と形に添えられるか。
- 外して皮膚を確かめ、手を洗う流れを続けられるか。
- 汚れたときに、取扱方法に従って手入れできるか。
- 洗って乾かしている間、どう過ごすか決められているか。
添え心地は、芯材とカバーを分けられる、手の拘縮を考えたグリップです。カバーを外して洗える構造を採用しています。[3] タオルより効果が高いと一律に言うものではなく、形、当たり方、手入れのしやすさを確かめて選ぶ候補の一つです。
相談するときは、今使っているものも一緒に。
「タオルでよいですか?」だけでなく、どのタオルを、どう巻いて、いつ使っているかを伝えてみてください。受診や訪問の際に実物を見てもらえるか、あらかじめ相談しておくと確認しやすくなります。
聞いておきたい4つのこと
何のために添えるのか。
合っている形・位置はどう見分けるのか。
いつ外して、皮膚を確認するのか。
どんな変化があれば中止・連絡するのか。
道具を増やすことより、ケアをする人が同じやり方を共有できることが助けになる場合もあります。本人にとって無理がなく、家族にも続けられる方法を相談してみてください。
気になること
タオルの太さは何cmがよいですか?
一律の太さは示せません。手の開き方、痛み、皮膚の状態などに合わせて確認する必要があります。数字だけで丸めず、担当の医療者に形や当たり方を見てもらってください。
寝ている間も入れておいてよいですか?
自己判断で夜間や長時間の使用を始めず、担当者に確認してください。夜間に使う場合も、外す時間や皮膚の確認方法を含めた指示が必要です。
丸めたタオルがよく落ちます。固定してもよいですか?
ひもやテープなどで自己流にきつく固定せず、ずれ方や手の状態を相談してください。落ちる理由を確かめず、太いものを押し込むことも避けます。
添え心地を使うと、手を洗う回数を減らせますか?
道具は手の清潔ケアの代わりにはなりません。皮膚の確認と手のケアを続け、カバーも取扱表示に従って手入れしてください。
参考情報・出典
- Berkshire Healthcare NHS Foundation Trust「Hand contractures」
- The Royal Wolverhampton NHS Trust「Palm Protector」
- シュポーン株式会社「添え心地 — 商品案内」
外部資料の確認日:2026年10月2日。海外の医療機関の資料は一般的な状態・ケアの理解のために参照しています。特定の器具の使用手順・使用時間を、本商品へ転用するものではありません。商品の説明はシュポーンの現行商品案内に基づき、医療機関が本商品を評価・推奨したことを示すものではありません。